『イ・サン』(原題:?? 李祘)は、韓国の放送局MBCで開局46周年の特別企画ドラマとして、2007年9月17日から2008年6月17日まで毎週月曜日・火曜日の21:55から23:10まで(現地時間)放送された、李氏朝鮮22代国王である正祖(チョンジョ)を主人公とした時代劇ドラマである。全77話。
監督は「宮廷女官チャングムの誓い」のイ・ビョンフンであり、同作に出演した役者も多数出演している。
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当初は全60話の予定であり、一時は40%に迫る視聴率を得た。しかし、イ・サン(正祖)の即位が遅れ、視聴者が期待を寄せたラブストーリーの進展もなかったため、視聴率が28%に下落した。
その後、制作陣は「サン(イ・ソジン)とソン・ソンヨン(ハン・ジミン)のラブストーリーなど、これまで扱いきれなかった内容を中心に視聴者たちの期待に応えたい」として、16話延長することを決定した。
76話の最終回を放映終了した後、スペシャル特番を放送する予定だったが、その日は李明博(イ・ミョンバク)大統領の対国民談話の特別放送が編成され、やむをえず放送日程が延期されることになった。その上、最終話で展開される内容が多いため、最終話分の延長が決定した。したがって今回の決定で『イ・サン』は、初め企画した放送分より17話が増え全77話となったエピソードがある。
第41話放映後の2008年2月5日には、第1話から第40話までのハイライトや撮影時の裏エピソード、NG集や名シーン・名セリフ集などのスペシャル番組が放映された。その他にも2回(計3回)スペシャル番組が放映されている。
なお、韓国での最高視聴率は38.9%が記録されている。
衛星劇場(スカパー!:ch310、e2byスカパー!:ch222、)、衛星劇場HD(スカパー!:ch628、ハイビジョン放送)にて日本語字幕版(日本語吹き替え無し)が、2008年10月18日から2009年3月29日まで毎週土曜日・日曜日の11:00(JST)から2話ずつ(リピート放送は毎週月曜日・火曜日の5:00(JST)からと12:00(JST)から2話ずつ)放映された。
2009年8月2日からは、NHK-BS2にて日本語吹き替え版(BS2アナログはモノラル音声の二カ国語放送、BS2デジタルはデュアルステレオ音声の二カ国語放送)が、毎週日曜日の21:00から22:00まで(JST)放映されているが、オリジナル版の本編放映時間は70分前後なのに対し、NHK-BS2版では本編放映時間が60分となっているためノーカット版ではない。なお、日本版DVDには本編ノーカット完全版で収録予定である。
このほか、2010年6月18日からはNHK-BShiにてノーカット・日本語字幕版の放送が、毎週金曜日の22:00から24:20まで(JST)放映されている。
李氏朝鮮第22代国王である正祖ことイ・サンを主人公とした物語である。朝廷内の派閥争いや当時の朝廷内の機関である図画署(トファソ、主に朝廷内で起きた行事を絵で表すための部署)などにスポットを当て、サンの即位を阻止しようとする陰謀、即位後も常に命を狙われつつ、政治の改革に着手するサンの波乱に富んだストーリーが展開される。サンの父はサンの祖父であり李氏朝鮮第21代国王でもある英祖の後継であったが、朝廷内の派閥の陰謀により刑死させられた結果、サンが英祖の後継となる。当時の朝廷内は老論派(ノロン派)と呼ばれる派閥が重きをなしており、老論派と対立する少論派(ソロン派)および南人派(ナミン派)を支持するサンは常に老論派から命を狙われることとなるが、幼少期に出会い友情を結んだパク・テスやソン・ソンヨン、父が重用していた忠臣などの助けにより、朝廷内の誤った慣習を撤廃させ、当時の政策に改革を加えるなど、自身の理想とする政策を立案、実行する他、派閥を問わず能力のある者を登用し、朝鮮末期文化に華を開かせた。
韓国語では語頭にくる音は濁音にしないので、フルネーム表記と名前のみの表記では音が変わる。本項では人物紹介はフルネーム表記、詳細はドラマ中でよく使われている呼称を使用している。
: -()はNHK吹替え版の声優。
主要人物
; イ・サン(李祘)・チョンジョ(正祖)役:イ・ソジン-(川島得愛)
: この物語の主人公でサド世子の次男であり、英祖の孫にあたる。のちの李氏朝鮮第22代国王正祖。11歳の頃に老論派の陰謀によって、父が刑死させられる前にソンヨン、テスと出会い、身分を超えた友情を結ぶ。その後も2人を温かく見守りつつ、ソンヨンに好意を抱くようになる。父が刑死したのちに老論派の諸臣が、「罪人の息子は王になれない」と主張したため、英祖の末男である孝章世子の養子となり、英祖の後継となる。持って生まれた洞察力と明晰な頭脳は祖父・英祖から受け継いだが、人間に対する暖かい見解が祖父とは異なる。学問が好きで、武芸にも優れる。「聖君になれ」という父の遺志を継いで王になることを決意し、祖父である英祖から次代国王(後継者)として多くを学んでいくこととなり、成長後は父を死に至らしめた敵の老論派を敬遠し、少論派や南人派などの臣下を身の回りに置き老論派を牽制するようになるが、即位を阻もうとする老論派の敵対勢力に命を狙われる。25歳で即位する際には、「私は、サド世子様の息子だ」と臣下に向かって宣言し、父の正当性を示した。水原華城に代表される優れた建設技術や、新しい文物の西学導入など朝鮮末期文化に華を開かせ、ハングルを創設した世宗大王(李氏朝鮮第4代国王)と並ぶ好学の王としての誉れが高いが、生涯に10回以上反対勢力からの刺客による暗殺未遂事件を起こされる波乱の人生を送った。1800年6月、病が悪化して49歳で予期せぬ死に倒れる。墓は水原に所在し、父である荘献世子(チャンホンセジャ)の隆陵の脇に建てられた健陵である。
:* 幼少期:パク・チビン-(本城雄太郎)
; ソン・ソンヨン(成松淵)役:ハン・ジミン-(花村さやか)
: この物語のヒロイン。両親を亡くしており、弟は幼少の頃に養子に出されている。かつて図画署に在籍していた父の影響で、絵の才能に恵まれる。11歳の女官見習いの時に初めてサン、テスと出会い友情を結ぶ。その後、自分に好意を抱くようになったテスの気持ちを知りながらも、サンを一途に想い続ける。武器庫事件でサンを助けたことによりサンの敵に命を狙われ、パク・タロとその甥であるテスとともに逃亡していたが、数年後に都に戻って3人で暮らし始めた。のちに図画署の茶母(タモ、下働きの女性)になり、サンを陰で見守る。その後、自身の絵により英祖をはじめ、ヘギョングン、ヒョウイ王后らに力を貸すこととなった結果認められるようになり、のちにサンの側室となる。入宮初日に正祖(サン)と縁を結び、最初の世子である文孝世子を産み宜嬪成氏(ウィビン・ソン氏)となるが、間もなくして、はしかにより世子を失う。その後再び懐妊するが、妊娠中に肝硬変を患い、正祖の腕の中で倒れた。
:* 幼少期:イ・ハンナ-(前田瀬奈)
; パク・テス(朴大壽)役:イ・ジョンス(李鍾洙)-(宮内敦士)
: サンの護衛部隊(翊衛司=イグィサ)の官職である右洗馬(ウセマ、正九品)の武官として任官し、正祖即位後に宿衛官(スグィグァン、従五品)→ホン・グギョン死後、新しく編成された王の親衛隊、壮勇営(チャンヨンヨン)の中軍官→大将(従二品)に昇格。幼少期に両親を亡くしており、叔父であるタルホと暮らしている。叔父の計らいで内待(ネシ)見習いとして宮中に入るものの、去勢をしていないことが発覚し去勢を命じられる。その頃に、サン、ソンヨンと出会い友情を結ぶ。去勢をする度胸が無いテスは宮中を出ることとなるが、サンを守るという約束を果たすために武官の採用試験の勉強を決意する。しかし、全く仕事もせずに毎日賭けシルム(相撲)に明け暮れる日々を送っていたが、のちにクギョンに師事するようになり武官採用試験に合格し、再び宮中に入ることとなる。ソンヨンに好意を抱くが、サンに対するソンヨンの気持ちを知り自分の気持ちを隠すこととなる。武官になってからは、常にサンの命を守るべく身体を張り、サンの護衛官で先輩であるソ・ジャンボ、カン・ソッキに認められ、クギョンと共にサンの敵対勢力からの陰謀に抗する。どんな場面においても、サンに対する敬愛とソンヨンに対する想いを常に持ち続け、三人の友情を終世貫いた孤高の人物である。
:* 幼少期:クォン・オミン-(新井海人)
; ヨンジョ(英祖)役:イ・スンジェ-(大塚周夫)
: 李氏朝鮮第19代国王の粛宗の次男であり、自身は第21代国王である。歴代の朝鮮王朝の中で最も長生きした君主であり、在位期間もおよそ52年と最も長い。厳格な性格であるが鋭い洞察力と明晰な頭脳を持つ。即位後、66歳の時に当時15歳であったチョンスン王后を後妻として娶る。粛宗の王世子であり異母兄でもある、のちの20代国王、景宗は少論派が支持しており、自らは老論派に支持され王世弟となる。景宗が崩御すると王位を継ぎ、李氏朝鮮第21代国王となる。熾烈な党争の中で生命の脅威まで感じていた英祖は、朝廷では少論派より老論派を重用するようになるが、これが後に自身の王世子(サンの父)を死に追いやることとなる。のちに英祖は王世子に「思悼」(サド)と追悼すると共に、王世子の息子であるサンを王世孫に冊立する。又のちにはこの一連のことを教訓としてサンに代理聴政を行わせ、老論派に牽制されることを前もって防止した。その後もサンの代理聴政を見守る傍ら、自身の継妃であるチョンスン王后や重用している老論派の臣下に対しても、陰謀が露見した時には必罰の信念を貫いた。また、死の直前、密かにソンヨンを呼び寄せて思悼世子の肖像画を描かせ、彼女に生母の形見の指輪を託した。その後、出来あがった肖像画を見ながら自身の愚を詫びつつ一人涙した。1776年に老衰のため83歳で崩御した。
; サド(思悼)世子(セジャ)役:イ・チャンフン-(咲野俊介)
: 英祖の次男で王世子。サンの父。正室はヘギョングンである。2歳で王世子に冊立され、10歳でヘギョングンと婚姻を結ぶ。少論派の学者から学問を学んだため、朝廷を掌握している老論派と対立した。後に英祖の代理として政務を処理するようになると、チョンスン王后と老論派が手を結び英祖に讒言するようになり、王世子を陥れた。次第に精神を蝕まれた王世子は奇行を犯すようになり、1762年に廃位させられ王命により米櫃に閉じ込められ数日後に刑死となった。後に英祖はこれを悔やんで「思悼」と追悼し、1777年にはサンが即位後、「荘献」(チャンホン)と追尊した。のちに正祖が水原に華城や行宮を建設すると共に、当時の揚州(現在のソウル市東大門区の梨峰山)にあった父の墓を水原に移し(隆陵)、しばしば供養のために訪れている。
宮中の人々
; ヘギョングン(恵慶宮)役:キョン・ミリ-(宮寺智子)
: 恵嬪(ヘビン)→正祖が即位後は恵慶宮(ヘギョングン)。サドセジャの正室で、サンの生母。老論派の陰謀により、刑死となったサドセジャの死後、王の後継となったサンの廃位を企むチョンスン王后や老論派などの陰謀に抗することも出来ず、宮中で鬱々と過ごす。サンの即位後、ソンヨンが正祖の側室に入れる意思をヒョイ王后から聞いた時に身分が低い事を理由に激怒し、ソンヨンが正祖の命で書斎にいる事を知ると忍び込んだと邪推して書斎から追い出し、面と向かって「お前が王や王后をたぶらかした」と罵詈雑言を浴びせたほど。クギョンの妹を側室に迎えるように真っ先に尚且つ、正祖に意見をさせず強引に手配した。内心ではソンヨンの才能を認めていたが「卑しい身分」である事を持ちだし、彼女が側室に入る事に最後まで反対した。宮中において、「英祖との葛藤によりサドセジャは精神を病むようになった」などと記録された自分の一生を書いた自叙伝、『恨中録』(「閑中録」、「泣血録」とも呼ばれる)を著わしている。
; チョンスン(貞純)王妃役:キム・ヨジン-(高島雅羅)
: 中殿(チュンジョン)→英祖王の死後、王大妃(ワンテビ)となる。英祖王の正室(後妻)。老論派をまとめる真の黒幕。サンの廃位を企み数々の策略を巡らすが陰謀が露見し、王命により廃位される。しかし英祖の宣旨は英祖死後も、祖父の気持ちを想う正祖(サン)によって発布されず、嘉靖堂へ軟禁処分となる。その後、正祖が処分を解き再び宮中に戻ることとなる。実はチャン・テウが持つ力の恐ろしさを誰よりも知っており、策略を用いて彼を朝廷から追放した過去がある。また、政治的な駆け引きにも長けており、自殺未遂を起こした後、生きる事に執着するようになり、自分の自殺未遂を「薬の服用を誤っただけで、王様は私を気遣ってくれている」などと老論派の前で偽証するなど、したたかな面も持っている。
; ファワン(和緩)役:ソン・ヒョナ-(岡寛恵)
: 英祖の側室の娘でサンの叔母にあたる。サドセジャの妹。野心家であり、もうひとりの黒幕といえる人物。老論派と結託し異母兄であるサドセジャに濡れ衣を着せ刑死に追いやった張本人でもある。その後もチョン・フギョムを養子に迎えるなどして彼と共にサンの廃位や暗殺を目論む。正祖即位の際に謀反を行うものの、王命により平民(ヘーミン)に降格するが正祖自身は彼女を処刑する事ができず、結果的に配流された際に、正祖に復讐を誓った。
; ヒョイ(孝懿)王妃役:パク・ウネ-(樋口あかり)
: 嬪宮(ピングン)→正祖即位後は中殿となる。正祖の正妃。10歳の時、サンと婚姻する。性格は穏やかで優しいが毅然とした一面も持つ。親しすぎるサンとソンヨンの関係に嫉妬を感じるが、明るくて才能あるソンヨンを温かく見守る。正祖との間には子宝が恵まれず、宮中で側室を迎える話になると、恵慶宮らの猛反対を押し切ってまでソンヨンを後宮に勧めたが、自身の知らぬところで恵慶宮によってソンヨンは辞退させられて(しかも恵慶宮に口止めまでされて)いた。後に後述するウォンビンとの一件からホン・グギョンに暗殺されかけるが、ソンヨンの活躍により、事無きを得ている。
; スビン(綏嬪)役:ソ・ユナ
: 正祖の側室。子女に李氏朝鮮第23代国王となる純祖、他に淑善翁主がいる。
; ファビン(和嬪)役:ユ・ヨンジ
: 正祖の側室。史実ではソンヨンはファビンに仕える者とされている。
; ウォンビン(元嬪)役:チ・ソンウォン
: 正祖の側室でホン・グギョンの妹(実際の名前は不明)。恵慶宮らに気に入られ、側室にとクギョンを通しつつ王に進言(実際は既に決めており、これを強引に押し通す形だった)した事で、宮中入りしたが正祖が初夜に来ず(ソンヨンに会うために図画署に行ったため)、自分に対する攻撃材料を失くすために女官を帰らせた後に王が来たと偽証した。更に権力を増す兄に乗じるように態度が横柄で尊大なものに変化していき、独断でソンヨンを呼び出し尋問しようとしたが、薬を届けに来た王后に咎められて怒りを買い、「今後、厳しく指導する故、内訓(ネフン:婦女子の教訓の書)を持って来るように」と叱責されてしまう。しかもその憂さを晴らすかのように恵慶宮が依頼した屏風の作成にかこつけてソンヨン(チョビが同行)を呼び寄せ、自分の部屋で描かせるなど陰湿な嫌がらせをしていく。54話で懐妊したと思われたが、実は想像妊娠だということが分かってしまう。自分の立場を守るために兄のクギョンと共に事実を隠蔽しようとしたが、事実が最悪の形で明るみに出てしまう。王室を騙したとしてヒョイ王后らに叱責される中、失意と心労から病を発して死亡した。この一件でクギョンはヒョイ王后に疑惑と憎悪の念を抱くようになり、後の王后暗殺未遂事件へと繋がって全てを失ってしまう事となる。
; ムン(文)淑儀(スギ)役:チ・ソンウォン
; ムニョ(文孝)世子(セジャ)役:チャ・ジェドル
: 正祖とソンヨンの子。子宝に恵まれなかった正祖の嫡男として生まれたが、生後間もなくはしかにより死亡する。
朝廷の人々
; ホン・グギョン(洪国栄)役:ハン・サンジン-(てらそままさき)
: 侍講院説書(正七品)→司憲府持平(正五品)→司憲府執義(従三品)→宿衛所(スギソ:王の護衛を担う特別部隊)隊長兼、都承旨(トスンジ:王命の伝達と履行の報告を王に行う官庁の長官。正三品堂上に相当)に昇進。王世孫時代からサンを支えた側近である。両班の出身で、宮中入りを志願しているテスに武科の講義をする。ホン・イナンの遠縁にあたり、フギョムから派閥への誘いを受けるが断った後、サンの側に付きサンの右腕となる。正祖即位後も寵愛を受け絶対的権力を手にするが、妹であるウォンビンが正祖の側室に入る一件から、妹を気に入り、側室にして力を得させようとするヘギョングンと外戚になることの危険性を説く王后との板挟みになっていく。結局、権力への誘惑に負け「忠誠心を示し、外戚となって力を得よ」というヘギョングンの意向に従う事になり、「全ては王様のため」という心構えも自身が気づかぬ内に権力の魔力に憑りつかれていき、専横を振るうまでに暴走してしまう。また妹の一件が元で徐々にヒョイ王后と摩擦が生じ、ウォンビンの死によって対立が決定的になってしまう。後にヒョイ王后暗殺未遂事件を引き起こし、これが明るみに出た後に正祖の失望と怒りを買って江陵へ配流となり、文字通り全てを失って病死する。
; チェ・ジェゴン(蔡済恭)役:ハン・インス-(納谷六朗)
: 判義禁府事。サドセジャ(サンの父)の忠臣であり、幼いサンの教育係を努める。ナム・サチョを英祖王に引き合わせるが、のちに老論派の謀略で流罪となる。サンが世孫として成長した頃に、サンの偽の通達事件で英祖王に呼び戻され、サンの補佐役に任命された後はサチョと共にサンを助ける。若くして権力を急速に増していくクギョンの身を案じて、諫めていくものの、皮肉にもその不安が後に現実のものとなってしまった。
; チョン・ヤギョン(丁若鏞)役:ソン・チャンウィ
: ホン・グギョンが朝廷から去った後、正祖王の右腕となる人物。成均館に学ぶ実学者で多くの著書・業績を残し、政治や法律や経済、建築学、医学、教育、歴史など、ありとあらゆる学間を修め、彼がその生涯で残した著作はじつに五百冊以上に及ぶと言われる。水原華城の建設にも深く関わる。詩人としても有名。若くして科挙に合格し、正祖の絶対的な信頼を受けるが、正祖の死後は王から受けた寵愛が仇となり、長きに渡って弾圧を受けることになる。
; チェ・ソクチュ(崔錫周)役:チョ・ギョンファン-(村松康雄)
: 吏曹判書(イジョパンソ。正二品)→右議政(ウウィジョン。正一品)に昇進。老論派の重鎮であり、チョンスン王后、ファワン翁主の指示を受けてサンの廃位を企む。正祖が即位する際は正祖に巧みに取り入って難を逃れている。正祖の政策に猛反発して、自分達の権威を誇示しようとするも逆に反発された事で遂に怒り、正祖を追い落とすべく師でもあるチャン・テウを招聘した。ミン・ジュシクの庶子への報復を見抜くなど目ざとい面を持つが、最後には老論派の勢力を集めて決起、謀反を起こしたために正祖の怒りを買い、大逆罪として斬首の刑に処される。
; チョン・フギョム(鄭厚謙)役:チョ・ヨヌ-(加瀬康之)
: 司憲府持平(正五品)から承政院(スンジョンウォン)の同副承旨(トンプスンジ。正三品堂上)。明晰な頭脳と巧みな処世術でファワン翁主にとりいって彼女の養子となる。表面は絶えず微笑を浮かべているが、内心は非常に冷たく血も涙も無い性格の持ち主であり、己の野心のためならどんな手段も選ばない。若くして急速に昇進し、英祖の信任を得て最側近として政務をこなすようになるが、正祖が即位した際に謀反を起こし、首謀者として咸鏡道へ流刑の後、王命により賜死(薬殺刑)となる。この時、ホン・グギョンが見届け人であったため、臆する事無く、毅然と王命を受け入れた。
:* 幼少期:イ・インソン
; キム・ギジュ(金亀柱)役:チョン・ミョンファン-(大島宇三郎)
: 左承旨(チャスンジ。正三品堂上)でチョンスン王后の兄。しばらく朝廷から離れていたが、チョンスン王后が平壌から呼び戻す。サンの即位前の暗殺に失敗し流刑処分になるが、チョンスン王后の策により赦免。正祖が即位した際に改めて黒山島へ流刑の後、王命により賜死となる。
; ホン・ボンハン(洪鳳漢)役:シン・チュンシク-(浅見小四郎)
: 左議政でヘギョングン(サンの母)の父。サンの祖父にあたる。朝廷の派閥争いには中立を保ち、老論派に身を置く弟、イナンの身を危惧し、娘であるヘギョングンに請うてまでイナンを助けようとしたが、真相がファワンを通じてヘギョングンの知る所であったため、激しい叱責を受けてしまい、謀反にかかわった事実を覆す事は出来なかった。チャン・テウの登場以降、殆ど登場していない。
; ホン・イナン(洪璘漢)役:ナ・ソンギュン-(中村浩太郎)
: 刑曹判書(正二品)。ホン・ボンハンの弟で、サンの大叔父にあたる。当初は少論派だったが欲に駆られたのち老論派に寝返る。正祖が即位後、謀反に加担したことが露見し、兄に情けないまでに見苦しい命乞いを繰り返すが、結局、流刑の後に賜死となる。
; チャン・テウ役:イ・ジェヒョン-(永田博丈)
: 左議政(チャイジョン:行政府の最高機関における高位の役職。正一品)→領議政(正一品)に昇格。第49話より登場した前左議政。かつて老論派の首長としてその名を轟かせた人物だったが、その力を恐れた貞純王后(大妃)の策略によって朝廷を追放され、昌寧で私塾を開き地方の実力者として暮らしていた。後に正祖を追い落とそうと目論むチェ・ソクチュにより都に呼び戻される。深い学識を備え、全国の両班から尊敬を集め、彼に従わない老論派の人間は誰一人いない。更に全土の私塾に呼び掛けて科挙を妨害したり、ストライキを起こさせるなど、両班のみならず儒生に対する影響力は絶大である。信条の相違はあれども正祖とは思想が非常に近く、老論派でありながら政務に対しては実直かつ誠実な反面、余計な混乱を起こす者は老論派の身内であろうと決して許さない。「心ある者の務めは国を正しく導く事。保身のために信念は曲げられない」と自身の信念を一切曲げず忌憚なく意見するところが正祖に信任され、王命によって左議政に再び任じられて朝廷に復帰する。鋭く本質を突いた(殆どの相手からは侮辱も同然と言える)毒舌混じりの厳しい意見を誰に対しても言い放つため、特にホン・グギョンと敵対関係になっていくものの、後に朝廷内において重きを成していく事になる。
; ソ・インス役:パク・テホ-(名取幸政)
; ハン・ジュノ役:イ・ギョンヨン-(田村勝彦)
;イ・ジョンテ役:イ・ビョンシク-(津田英三)
; ミン・ジュシク役:チョン・ホグン-(天田益男)
: 前吏曹参議。チャン・テウの側近。テウと同時に朝廷に復帰し、奎章閣の副提学となる。老論派の両班である事を鼻にかけ、身分の低い者たちに余りにも横柄で尊大かつ自己中心的で他者を見下す言動を繰り返すため、奎章閣の庶子や宿衛所の面々と問題を事ある度に起こしていく。また、チャン・テウを通してホン・グギョンに対する言いがかりをつけ、自分に口答えした事に対する報復として奎章閣の面々に刺客を送り込み、提学(チェハク。奎章閣の長)キ・チョニクを死に追い込んだ張本人であるが、チャン・テウの尋問にも巧みに言い逃れた。後に捜索の手が伸びて、義禁府に護送されかけるがチョンスン大妃に助けられ逃走。更にソクチュに呼応して謀反に加担したために大逆罪として斬首の刑に処される。
図画署(トファソ)の人々
; パク・ヨンムン(朴英文)役:シン・グク-(村田則男)
: 図画署の最高責任者である別提(ピョルジェ。従六品)。思慮深く、才能あるソンヨンを温かく見守る。
; クグ・デホ(鞠太護)役:カン・サング
: 図画署の画員。最初はソンヨンに辛く当たるが、後半には理解を見せる。派閥争いのある宮廷において、どちら側か最後まで不明。
; イ・チョン役:チ・サンリョル-(ふくまつ進紗)
: 図画署の司勇→画史(従八品)に昇格。ソンヨンが図画署に入れるように口利きをした人物である。画事を務める傍ら春画を描いて内職をし、図画署の仕事をソンヨンに手伝わせることが多々ある。口が軽く小心者で権力に弱いが、それなりの正義感を併せ持っており、陽気な笑顔と場を和ます力量で影に日向にテスやソンヨンを助ける。後にかつての図画署の画員だったウムダムと出会い、彼の修行を受けることとなる。
; タク・チス(卓智洙)役:ユ・ミニョク-(内田岳志)
: 図画署の司勇→画史(従八品)に昇格。後に英祖王の御真画師に選ばれ、正祖王の即位式には図画署の責任者を務める。最初はソンヨンに敵対的で自分の倫理に従って処罰まで課そうとしたが事の次第を知って駆け付けたヨンムンに厳しく叱責される。後にソンヨンに好意を寄せるようになり、チョンからライバル視されている。
; ヤン・チョビ(草非)役:イ・イプセ-(片岡身江)
: 図画署の茶母でソンヨンの先輩。ソンヨンをあからさまに嫌い、彼女を追い落とすために罠にかけてせせら笑う悪辣な女で、ソンヨンは幾度もサンとの再会を逃すという苦汁を舐めさせられる羽目になる。後に好意を寄せるテスがソンヨンと同居していることを知り、ソンヨンに対して急に優しくなる。疫病にかかるなどの困難にあった上に、ソンヨンが正祖の側室になってからは、ソンヨン付きの尚宮として宮中に入る事になり、テスへの思いは結局叶わなかった。
; ファン・ミス役:イ・スンア-(藤村知可)
: 図画署の茶母。ソンヨンの友人であり、先輩からイジメを受けるソンヨンをかばう場面が多々ある。
; シビ(市非)役:キム・ユジン(岬凛)
: 図画署の茶母。
; セモ役:ハン・ジウォン(澤山佳小里)
: 図画署の茶母。
; メジョン(梅種)役:オ・セジョン
: 図画署の茶母。
内待府・内命婦の人々
; ナム・サチョ(南四超)役:メン・サンフン-(大川透)
: 内侍府(ネシブ)の尚洗(サンセ・正六品)→尚膳(サンソン。従二品)に昇格。元海美軍鎮の軍官であり、内侍府の内部調査なども手がけていた。武芸に長けている。チェ・ジェゴンと共にサンを助けつつ、テスやタルホを温かく見守っている。
; パク・タルホ(朴達浩)役:イ・ヒド-(佐々木睦)
: 内侍(ネシ)の内官→武器庫事件で都を離れ、後に商人として都に戻る→尚門(サンムン)(従八品)として内侍に復帰。テスの叔父であり、両親のいないテスの親がわりである。また、身寄りのないソンヨンを自宅に住まわせて娘同然に可愛がったり、テスの昇進を我が事のように喜ぶなど、意外と子煩悩な一面を持つ。内偵を進めていた武器庫事件で自分のみならずテスとソンヨンが刺客に狙われている事を知って二人を連れ出し、刺客に追われながらも間一髪で都を脱出して難を逃れた。小心者だが根は素直で善人。居酒屋の女将、マクソンと恋仲となるも、自身が玉無し(鼓子(コジャ)=男性自身がない)であることが知られてしまい、一時関係は冷え込む。しかしその後よりを戻し、晴れて夫婦となる。後にホン・グギョンの口添えもあって、内侍府に復帰した。
; キム・ジョングム(金貞今)役:キム・ソイ-(玉川紗己子)
: ヒョイ王后に仕える尚宮(サングン。正五品)。王后に対して物おじせず思ったことをハッキリ言うが、時々たしなめられる場面もある。世継ぎの事を急ぐ王后がソンヨンを側室に迎える考えを明かした時には「あの者はならない。名家の者から選ぶべき」と猛然と反発して逆に叱責されてしまう。最初は、王后の立場を考えサンと身分の違うソンヨンに対して厳しく当たるが、徐々にソンヨンを認めるようになる。
; イ・ジョモ(李早毛)役:ペク・ナヨン
: ヘギョングンに仕える尚宮。
; パク尚宮役:チェ・イェジン
: サンに仕える尚宮。ドラマ後半ではセリフは無いものの、彼女がアップされたカットが多く見られる。
; カン・ミビ(姜美菲)役:イ・スク-(真山亜子)
: チョンスン王后(後に大妃)に仕える尚宮。
; クァク・ミグム(郭末今)役:アン・ヨジン
: ファワン翁主に仕える尚宮。
宿衛所(スギソ)の人々
; ソ・ジャンボ(徐長保)役:ソ・ボムシク-(藤真秀)
: サンの護衛部隊にて左侍直→正祖即位後に宿衛官(スグィグァン、従五品)→護軍(ホグン、正四品)→クギョン死後、新しく編成された王の親衛隊、壮勇営(チャンヨンヨン)の中軍官を経て、兼司僕将(従二品)と壮勇営・総官に昇格。短気で怒りやすい性格が災いして敵に利用されることもあるが、明朗快活な性格で仲間を思いやる気持ちが強い。
; カン・ソッキ(姜石基)役:チャン・ヒウン-(中尾一貴)
: サンの護衛部隊にて右副率→正祖即位後に宿衛官(スグィグァン、従五品)→クギョン死後、新しく編成された王の親衛隊、壮勇営(チャンヨンヨン)の中軍官→総官を経て、内禁衛将(従二品)に昇格。チャンボとは対照的で冷静である。弓の名手。
その他
; マクソン役:キョン・インソン-(新田万紀子)
: 居酒屋の女将。物事をはっきり言う明快な性格で、テスやタルホ(テスの叔父)をしばしば支える。その後タルホと恋仲になるが、タルホが玉無しであることを知り一時関係が冷え込む。しかしその後よりを戻し、晴れて夫婦となる。
; パク・チェガ(朴齊家)役:チョン・ジェゴン
: 正祖が改革政治の中枢機関として創設した、奎章閣(キュジャンカク。王宮内に設置した図書館)の検書官。実学者として後世に名を残す人物である。史実では後述するイ・ドンムやユ・ドゥッコン、ソ・イスらと共に、「武芸図譜通志」の本の編纂を担当し、「四検書」(サゴムソ)の一人として称されたものの、正祖の死後に反対勢力から濡れ衣を着せられて流刑の後、拷問の後遺症で命を落とした。
; イ・ドンム(李徳懋)役:シン・ソンギュン
: 奎章閣の検書官の1人。チェガと共に「武芸図譜通志」の本の編纂を担当した。
; ソン・ウク役:ユ・ジョンソク
: ソンヨンの弟。第1話でソンヨンと生き別れ名家に預けられる。ドラマ後半には天主教徒として再び登場。その後、天主教徒が世祖暗殺未遂事件に関与した、という疑いで捕らえられるが、無事釈放されソンヨンと再会を果たした。
; オ・ジョンホ(呉正浩)役:ソン・イルグォン
: フギョムの部下で右腕ともされる人物。
; ウムダム役:イム・ヒョンシク-(佐々木梅治)
: 第51話より登場。かつては図画署の画員で、従四品である掌令(チャンニョン)まで上りつめた伝説の人物であり、御真画師(オジンファサ。王と対面し、その肖像画を描く絵師)に4度も選ばれたほど。しかし、顔を知っていたのは図画署の現署長ヨンムンだけ(「掌令様」と呼んだほど)であり、十数年前に突如、図画署を去り、長らく行方知れずだった。後にソンヨンと出会った後の会話で、「王様の絵は目を閉じても描けるのに、妻や子供の絵は描けない」というほど絵に打ち込みすぎて家族を失い、酒に溺れ春画を書いている頃にイ・チョンと出会い、「師匠」と呼ばれる。その際に「弟子になるには多くを失うぞ」と警告したほどで、ヨンムン達にイ・チョンが叱責され、追放されそうになるまで妓楼に入り浸っていた。
サブタイトルはNHK-BS2版およびNHK-BShi版のものである。オリジナル版、衛星劇場版にはサブタイトルがない。括弧内はNHK-BS2にての放映日、放映予定日である。
* 第1回「三人の約束」(2009年8月2日)
* 第2回「父の絵を見せたくて」(2009年8月9日)
* 第3回「王への第一歩」(2009年8月16日)
* 第4回「銃に刻まれた真実」(2009年8月30日)
* 第5回「毒が残した手がかり」(2009年9月6日)
* 第6回「赤の悲劇」(2009年9月13日)
* 第7回「逆転の白」(2009年9月20日)
* 第8回「黒幕の正体」(2009年9月27日)
* 第9回「九年前の約束」(2009年10月4日)
* 第10回「武官の墓場」(2009年10月11日)
* 第11回「罪なき忠義」(2009年10月18日)
* 第12回「三日の猶予」(2009年10月25日)
* 第13回「倉庫に埋もれた証拠」(2009年11月1日)
* 第14回「静かなる口封じ」(2009年11月8日)
* 第15回「護衛官への道」(2009年11月15日)
* 第16回「刺客の視点」(2009年11月22日)
* 第17回「決死の身代わり」(2009年11月29日)
* 第18回「握りつぶされた王命」(2009年12月6日)
* 第19回「大いなる野心」(2009年12月13日)
* 第20回「夢をつなぐ墨絵」(2009年12月20日)
* 第21回「市場の反乱」(2009年12月27日)
* 第22回「流血の罠」(2010年1月3日)
* 第23回「王妃の陰謀」(2010年1月10日)
* 第24回「不吉な宴」(2010年1月17日)
* 第25回「華やかな暗殺計画」(2010年1月24日)
* 第26回「救いの銃弾」(2010年1月31日)
* 第27回「反撃の序曲」(2010年2月7日)
* 第28回「怪しい人影」(2010年2月14日)
* 第29回「追い詰められた虎」(2010年2月21日)
* 第30回「王の慈悲」(2010年3月7日)
* 第31回「父の教え」(2010年3月14日)
* 第32回「突然の別れ」(2010年3月21日)
* 第33回「初めての異国」(2010年3月28日)
* 第34回「裏切り」(2010年4月4日)
* 第35回「異変の幕開け」(2010年4月11日)
* 第36回「愛しき友」(2010年4月18日)
* 第37回「失われゆく記憶」(2010年4月25日)
* 第38回「息子からの手紙」(2010年5月2日)
* 第39回「亀の岩の秘密」(2010年5月9日)
* 第40回「最後の切り札」(2010年5月16日)
* 第41回「無謀な戦い」(2010年5月23日)
* 第42回「衝撃の処分」(2010年5月30日)
* 第43回「洗い流された汚名」(2010年6月6日)
* 第44回「形見の指輪」(2010年6月13日)
* 第45回「即位の日」(2010年6月20日)
* 第46回「断罪の決意」(2010年6月27日)
* 第47回「初めての試練」(2010年7月11日)
* 第48回「改革の始まり」(2010年7月18日)
* 第49回「新たなる敵」(2010年7月25日)
* 第50回「側近たちの思惑(おもわく)」(2010年8月1日)
* 第51回「叶(かな)わぬ恋」(2010年8月8日)
* 第52回「波紋を呼ぶ側室」(2010年8月15日)
* 第53回「抗争の嵐」(2010年8月22日)
* 第54回「側室の懐妊」(2010年8月29日)
* 第55回「奴婢(ぬひ)制度の改革」(2010年9月5日)
* 第56回「裏切られた喜び」(2010年9月12日)
* イ・サンの撮影は水原華城でも行われているが、主なロケ地は龍仁市にあるMBCドラミア(MBC文化動産オープンセット)で行われている。MBCドラミアでは他に、ホジュン・商道・宮廷女官チャングムの誓い・美賊イルジメ伝・シンドン・太王四神記・朱蒙などが撮影されていて、2010年までに43万坪の敷地に三国時代、朝鮮時代、近・現代のオープンセットやプレイランド、放送映像体験室、キャラクター・モールなどを増築予定である。
* ドラマ終盤にイ・サン役のイ・ソジン、ソンヨン役のハン・ジミン、英祖役のイ・スンジェら『イ・サン』に出演している俳優の90%が加入している韓国放送映画公演芸術員労働組合(委員長キム・ウンソク)と制作局のMBCとの間で俳優の出演料を巡っての問題があり、最終回まで5話残している状況で、組合に加入している俳優のストライキもあり得るという状態になった。MBC制作運営チーム関係者は「最悪は(ストライキした俳優を除く形で)シナリオを修正する案も検討中」としていたが、結局ストライキは行われなかったというエピソードがある。
* 上記の時の話として、同ドラマの演出を務めるイ・ビョンフンは以前、制作関係者たちとの席で「トップスターのギャランティー(いわゆるギャラ)が、私の演出料の4倍にもなる。『宮廷女官チャングムの誓い』を演出した時に比べて3年間のあいだにギャランティーが10倍以上になった俳優もいる」と話し、出演料への負担をのぞかせた。その後、放映が終了した後も制作会社からイ・ソジン、ハン・ジミン、イ・ジョンス、キョン・ミリなど主要キャストへの出演料も支払われず、出演者らが法的手段に出る、という問題も発生した。(同様にMBCが制作した歴史ドラマの「朱蒙」や「太王四神記」でも同様の問題が発生していた)
* 本ドラマはイ・ビョンフン監督が演出しているせいか、『宮廷女官チャングムの誓い』がらみのセリフも見られる。ソンヨンの図画署の先輩であり、ソンヨン(『チャングム』ではシンビ役)が後宮に入ってから尚宮として仕えるチョビ(『チャングム』ではヨンノ役)と、イ・サンの王后(『チャングム』ではヨンセン役)に仕えるキム尚宮(『チャングム』ではミン尚宮役)との会話で、水刺間(スラッカン)で、「前世はここで働いていた様な気がする」等。
* 水原華城にある行宮の壁画には、実際に図画署が書いたと思われる数十メートルにも及ぶ行幸の図があり、世祖、恵慶宮、孝懿王后、壮勇営などが描かれている。
* 劇中ではテスとペク・ドンス(第33話でチャンボと対決)が著したとされる「武芸図譜通志」は、実際には架空の人物であるテスは関与しておらず、実在したトンスが武術の具体的な技術指導を担当。パク・チェガ(朴齊家)とイ・ドンム(李徳懋)が本の説明と編纂を担当し、図による解説は図画署の画員、キム・ホンド(金弘道)が担当している。
* ドラマ中では出演はしていないが、史実での当時の図画署では、上記のキム・ホンドとシン・ユンボク(申潤福)が双璧をなしている。ホンドは御真画師を三度務める傍ら、庶民の暮らしを生き生きと描いた風俗画を多数残しており、従六品東班職に昇格。一方、ユンボクは妖艶な女性を中心とした男女間の愛情を表す風俗画を得意とした。しかし、図画署の画員でありながら卑俗な絵を数多く描いたため、図画署から追い出されたといわれている。なお、二人を題材としたドラマに『風の絵師』がある。
* イ・サン役であるイ・ソジンが、2009年9月に来日。東京でのファンミーティング、日本では初放送となるドラマ『Freeze』の記念記者会見と併せ、『イ・サン』のプロモーションを行った。また、民主党による新政権発足となる前々日の2009年9月14日には、民主党の鳩山由紀夫代表を表敬訪問した。その際には、韓流ドラマのファンでもある幸夫人も同席し、英語でイ・ソジンと会談した。
* 企画:チョ・ジュンヒョン
* 演出:イ・ビョンフン、キム・グノン
* 脚本:キム・イヨン
* 制作:キム・ジョンハクプロダクション
放映開始の2007年に、放送局であるMBCが年末に行っている「MBC演技大賞」に以下の賞が授与された。
* 男性最優秀賞:イ・ソジン(イ・サン役)
* 女性優秀賞:ハン・ジミン(ソン・ソンヨン役)
* 男性新人賞:ハン・サンジン(ホン・グギョン役)
* 特別賞/子役賞:パク・チビン(イ・サン/幼少期役)
* 黄金の演技賞/時代劇部門:イ・スンジェ(英祖役)
CD
韓国版
* イ・サンOST(笛奏龍鳴水)全17曲
# サン(祘)~ドラマ・オープニングタイトル~
# 霧舞
# 約束(唄/チャン・ユンジョン)
# 笛
# 蝶
# LAMENTO
# 少女
# 猿
# 湊
# 龍
# 鳴
# 水風
# 霞蓮(ソンヨンのテーマ)
# 武徳(ムドクのテーマ)
# 約束(Inst.)
# ハンア(※ハンア=幼い女官の意)~ドラマ・エンディングタイトル~
# 水
DVD
韓国版
* イ・サンDVD BOX1(1話 - 20話)
* イ・サンDVD BOX2(21話 - 50話)
* イ・サンDVD BOX3(51話 - 77話)
上記はいずれもリージョンコード3で音声は韓国語。字幕無し。
日本版
* イ・サン DVD-BOX I (1話 - 10話) (2009年12月23日発売)
* イ・サン DVD-BOX II (11話 - 22話) (2010年3月26日発売)
* イ・サン DVD-BOX III (2010年6月下旬発売予定)
* イ・サン DVD-BOX IV (2010年9月下旬発売予定)
* イ・サン DVD-BOX V (2010年12月下旬発売予定)
* イ・サン DVD-BOX VI (2011年3月下旬発売予定)
* イ・サン DVD-BOX VII (2011年6月下旬発売予定)
全7BOX。本編ノーカット完全版。
上記はいずれも日本語字幕・日本語吹替あり。発売元はバップ。
* 韓国ドラマ・ガイド『イ・サン 第1巻』 NHK出版 ISBN 978-4-14-407156-0
* 韓国ドラマ・ガイド『イ・サン 第2巻』 NHK出版 ISBN 978-4-14-407162-1
* 韓国ドラマ・ガイド『イ・サン 第3巻』 NHK出版 2010年8月 刊行予定
*『イ・サン -正祖大王-[1]』 竹書房 ISBN 9784812439128
*『イ・サン -正祖大王-[2]』 竹書房 ISBN 9784812439746
*『イ・サン -正祖大王-[3]』 竹書房 ISBN 9784812440681
Category:韓国のテレビドラマ
Category:韓国の時代劇
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